シェパードを家族に迎えたいと考えているあなた。
まず気になるのは値段ですよね。
ブリーダーのサイトを見ると30万円、50万円、中には90万円という子犬もいて、一体どれが適正価格なのか分からず困っていませんか。
結論から言えば、ジャーマンシェパードの購入価格は30万〜50万円が一般的な相場です。
しかし本当に恐ろしいのは、購入後にかかる生涯費用です。
餌代、医療費、訓練費を合計すると、病気がなくても500万円を超えることは珍しくありません。
ホワイトシェパードはさらに高額で、40万〜55万円が相場となります。
安い子犬を見つけて喜んでいる場合ではないのです。
この記事では、シェパードの値段相場から年間維持費、突発的な医療費、そして格安シェパードに潜む危険性まで、現実を包み隠さずお伝えします。
ペットショップと里親譲渡の違い、訓練済みシェパードが高い理由、そしてお金以上に必要な覚悟について、飼育経験者だからこそ語れる本音を詰め込みました。
表面的な値段だけで判断すると、あなたも愛犬も不幸になります。
シェパードという犬種を迎える前に、金銭的にも精神的にも本当に準備ができているか、この記事で最終確認してください。
- シェパードの値段相場と価格に差がある理由
- 購入後にかかる年間維持費の詳細な内訳
- 格安シェパードに潜む健康リスクと法的危険
- お金だけでは解決できない飼育条件と覚悟
シェパードの値段相場…いくらで買えるの?
シェパードを迎える第一歩は、購入価格の相場を正確に知ることです。
しかし値段だけで判断すると、後々大きな後悔につながります。
| 購入先 | 価格帯 | 特徴 |
|---|---|---|
| 専門ブリーダー | 30万〜50万円 | 親犬確認可能、社会化配慮 |
| トップ血統ブリーダー | 50万〜90万円 | 海外チャンピオン直子、遺伝子検査済 |
| ペットショップ | 35万〜55万円 | 入手が容易、ローン対応可 |
| 訓練済み成犬 | 80万〜150万円以上 | 基礎訓練完了、即戦力 |
| 里親譲渡 | 3万〜5万円 | 条件厳格、成犬が多い |
ブリーダーから購入する場合の価格帯
2026年1月現在、ジャーマンシェパードの一般的な購入価格は30万〜50万円が中心価格帯です。
みんなのブリーダーの直近3ヶ月のデータを見ると、平均価格は約30万円、最高額は47万円、最安値は15万円となっています。
ただし血統によって価格は大きく変動します。
トップ血統のシェパードは50万〜90万円まで跳ね上がります。
これはドイツなど本場から輸入した優良血統の親犬を使い、厳格な遺伝子検査と気質テストをクリアした個体のみを繁殖させているためです。
ホワイト・スイス・シェパード・ドッグは、ジャーマンシェパードとは独立した犬種として認識されており、その希少性から40万〜55万円が相場となります。
国内の繁殖頭数が少なく、専門ブリーダーからの予約販売が主流です。
血統書付き・チャンピオン犬の子犬の価格
ドッグショーで優秀な成績を収めたチャンピオン犬の直子は、50万円を超えることが一般的です。
栃木や東京で高品質な海外血統を扱うブリーダーの場合、生後間もない子犬でも80万円を超える価格設定がなされることもあります。
これは単なるブランド料ではありません。
親犬の健康診断、遺伝子検査、適切な飼育環境の維持、そして何世代にもわたる血統管理にかかる膨大なコストが反映された、適正な価格なのです。
ペットショップと里親譲渡の値段の違い
ペットショップでのシェパード購入価格は、35万〜55万円程度です。
ブリーダー直販より若干高めですが、提携ローンの利用やペット保険のセット販売など、購入後のサポート体制が整っている点がメリットです。
ただし流通の過程でストレスを受けている可能性や、親犬の飼育環境を確認できない点には注意が必要です。
里親譲渡は本当に安いのか
保護団体や里親募集サイトを介した譲渡では、生体代金として3万〜5万円程度の負担金が設定されることが一般的です。
これにはワクチン接種、マイクロチップ装着、避妊去勢手術の一部費用が含まれます。
しかし譲渡条件は非常に厳格です。
家族全員の同意、完全室内飼育、適切な運動スペースの確保、そして経済的証明が求められます。
警察犬試験に不合格となった犬や、繁殖を引退した個体が譲渡されることもありますが、過去の訓練歴やトラウマを理解した上での高度な飼育技術が必要です。
「差し上げます」案件の危険性
インターネット掲示板などで見かける「シェパード 子犬 差し上げます」という投稿には、細心の注意が必要です。
無料や極端に安い価格で譲渡される背景には、深刻な健康問題、攻撃性などの問題行動、あるいは違法繁殖業者の在庫処分という可能性があります。
善意の個人譲渡も存在しますが、見極めは困難です。
必ず対面での引き渡し、親犬の確認、ワクチン接種記録の提示を求めてください。
なぜシェパードの値段にこんなに差があるの?
同じジャーマンシェパードなのに、15万円の子犬と90万円の子犬が存在する理由を理解しなければ、正しい選択はできません。
血統・毛色・訓練の有無による価格変動
価格を左右する最大の要因は、親犬の血統です。
国内で繁殖された一般的な血統と、ドイツやチェコから輸入されたワーキングラインの血統では、子犬の価格が2倍以上変わることも珍しくありません。
毛色も価格に影響します。
一般的なブラック&タンに比べ、ホワイトやブラックの単色は希少性が高く、10万円程度高くなる傾向があります。
そして最も価格差が生まれるのが訓練の有無です。
基礎訓練済みの成犬は80万〜150万円と高額ですが、これは生体代金に加え、数ヶ月から1年以上にわたる訓練費用が含まれているためです。
警察犬訓練所からの購入という選択肢
警察犬訓練所による繁殖・販売は、作業犬としての能力を重視する飼い主にとって信頼性の高い選択肢です。
群馬県の清水警察犬・家庭犬訓練所をはじめ、全国の警察犬訓練所で優良血統の子犬が予約販売されています。
訓練所が販売する訓練済み成犬は、100万円を超えることも珍しくありません。
しかしこれは単なるプレミアム価格ではなく、プロの訓練士が費やした膨大な労働時間と、指示に対する確実な服従性という、家庭内での安全を担保する価値への対価なのです。
シェパードを飼う本当の費用…購入後こそが勝負
シェパードの購入価格に目を奪われていると、その後に待ち受ける現実に打ちのめされます。
本当の戦いは、家に迎えてから始まるのです。
| 費用項目 | 金額 | 備考 |
|---|---|---|
| 初期費用(グッズ一式) | 5万〜10万円 | ケージ、食器、首輪など |
| 初回医療費 | 3万〜5万円 | ワクチン、登録、健康診断 |
| 年間餌代 | 18万〜30万円 | プレミアムフード使用時 |
| 年間医療費 | 5万〜15万円 | 予防薬、定期検診 |
| 年間トリミング費 | 5万〜8万円 | 2〜3ヶ月に1回 |
| ペット保険 | 3万〜12万円 | 年齢により上昇 |
初期費用だけで30万円以上が消える現実
子犬を迎える前に、大型犬専用の飼育環境を整える必要があります。
小型犬用の製品は流用できません。
すべてにおいて大型犬サイズが必要です。
ケージ、トイレ、首輪などの大型犬用グッズ
大型犬用ケージは、シェパードの筋力でも破壊されない頑丈な金属製を選ぶ必要があります。
価格は1万〜3万円が標準ですが、高品質なものは5万円します。
安価な製品を選ぶと、扉を破壊されて買い直しになり、結果的にコストが増えます。
クレートも必須です。
移動時や災害時の避難に使用するため、IATA基準に適合した製品を選びましょう。
大型犬用は1.5万〜3万円です。
首輪とリードは、シェパードの引張強度に耐えられる皮革製や登山用素材のものが推奨されます。
一式で5千円〜1.5万円です。
食器は早食い防止機能付きや、高さ調整可能なスタンド付きのものが3千円〜8千円で必要になります。
初回のワクチン・健康診断
日本では犬の飼育に法的義務があります。
居住地の自治体への畜犬登録が約3千円、狂犬病予防接種が年1回で3500円〜4000円です。
子犬期には混合ワクチンを2〜3回接種する必要があり、合計で1.6万〜3万円かかります。
さらにマイクロチップ装着と登録で3千円〜1万円、初回健康診断で5千円〜1.5万円が必要です。
大型犬の場合、初回健康診断で股関節の状態をレントゲンで確認するオプションを追加することが推奨されます。
これにより遺伝的な股関節形成不全の早期発見が可能になります。
追加費用は約1.5万円です。
大型犬サイズの設備投資が思った以上に高い
初期費用の総額は、生体代金を除いて最低でも8万〜15万円を見込んでください。
これに子犬の購入代金30万〜50万円を加えると、シェパードを迎える初日までに40万〜65万円の出費が発生します。
さらに、自宅の庭にフェンスを設置したり、床材を滑りにくいものに変更したりすると、追加で数十万円かかることもあります。
年間維持費は50万円超え…覚悟はあるか
シェパードの生涯を通じた維持費で、最大のリソースを占めるのは食費です。
体重30kg〜40kgの成犬は、1日あたり400g〜500gの高品質なドッグフードを必要とします。
餌代:月3万円×12ヶ月=36万円
月間給与量は約12kg〜15kgです。
プレミアムフードの価格は1kgあたり1200円〜2000円のため、月間食費は1.5万〜2.5万円、年間では18万〜30万円になります。
シェパードは消化器系が繊細な個体が多く、低品質な穀物主体のフードは下痢や皮膚疾患を招きます。
結果として医療費を増大させるため、良質なタンパク源を主軸としたプレミアムフードの選択は、長期的なコスト削減戦略として機能します。
医療費:ワクチン、フィラリア予防、定期健診で年間10万円以上
大型犬用の医薬品は、投与量が体重に比例するため単価が非常に高くなります。
フィラリア・ノミダニ予防薬は通年または8〜12ヶ月連続投与で、年間3万〜5万円かかります。
定期混合ワクチンは年1回で8千円〜1.2万円、定期健康診断は血液検査と尿・便検査を含めて1万〜2万円です。
これらを合計すると、予防医療だけで年間5万〜8万円が必要になります。
トリミング・シャンプー:大型犬料金は小型犬の2〜3倍
シェパードはダブルコートの密生した被毛を持ち、抜け毛が非常に多いため、家庭でのケアに加えて定期的なプロのグルーミングが必要です。大型犬のシャンプー料金は1回1.3万円程度です。
ただし毎月トリミングに出す必要はありません。2〜3ヶ月に1回のペースが一般的なため、年間の実際の費用は5万〜8万円程度に収まります。
特に換毛期には、皮膚の通気性を確保しなければ皮膚炎を引き起こし、その治療に数万円単位の医療費がかかることになるため、衛生管理は予防医療の一部とみなすべきです。
ペット保険:月5000円〜
シェパードに特有の遺伝的疾患や、大型犬ゆえの事故リスクを考慮すると、ペット保険への加入は不可欠なリスクヘッジです。
若齢時(0〜2歳)の保険料は月2300円〜からスタートしますが、年齢が上がるにつれて上昇し、シニア期には月5000円〜1万円に達します。
年間保険料は、若齢時で約3万円、高齢期で6万〜12万円です。
大型犬は一度の診療で処方される薬量が多く、入院費や手術費も高額に設定されているため、補償割合70%以上のプランを選択することが推奨されます。
突発的な出費が家計を襲う
シェパードの飼育において最も警戒すべきは、この犬種に特有の疾患に対する高額な手術費用です。
日常的な維持費とは別に、数十万円から百万円単位の緊急資金を要求されます。
股関節形成不全など大型犬特有の病気
股関節形成不全は、ジャーマンシェパードを語る上で避けては通れない医学的リスクです。
遺伝的要因が大きく、適切なブリーディングが行われていない格安の個体で発症率が高くなります。
治療法は複数あり、費用も大きく異なります。
大腿骨頭切除術(FHO)は片脚で12万〜25万円、骨盤骨切り術(DPO/TPO)は両脚で約30万円です。
最も高額なのが人工関節全置換術で、片脚35万〜70万円、両脚なら最大140万円に達します。
一部の高度医療センターでは、片脚130万円という事例も報告されていますが、これは極めて特殊なケースです。
それでもペット保険の限度額を大幅に超えることが多く、飼い主の自己負担能力が試されます。
手術費用は30万〜100万円
もう一つの緊急疾患が胃捻転です。
大型犬特有の病気で、胃がねじれてガスが溜まり、数時間で命に関わる状態になります。
通常の診療時間内であれば、手術費用は20万〜30万円が一般的です。
しかし夜間や休日に発症した場合、夜間救急診療となり、費用は一気に60万円まで跳ね上がります。
事前の準備なしには対応不可能な出費です。
だからこそペット保険への加入が重要なのです。
老犬介護の費用と時間
大型犬のシェパードが寝たきりになった場合、その介護負担は肉体的にも経済的にも極めて重くなります。
介護用品として、大型犬用介護ハーネス(1.5万円)、体圧分散マット(3万円)、大型犬用カート(5〜10万円)が必要です。
医療的ケアとして点滴、鎮痛剤の投与、褥瘡(床ずれ)の治療などで月額3万円以上の継続的な支出が発生します。
大型犬は小型犬に比べてシニア期の健康維持が難しく、足腰の衰えが早い傾向があります。
10歳を超えてからの数年間は、年間の維持費が通常の1.5倍から2倍に膨れ上がることを覚悟しなければなりません。
これはゴールデンレトリバーの飼育費用やシベリアンハスキーの医療費でも同様に指摘されている、大型犬飼育者全員が直面する現実です。
安いシェパードには理由がある…後悔しないために
シェパードを安く買いたいという動機は、多くの場合、将来的にその数倍から数十倍の支出を強いる結果となります。
| 価格帯 | リスク | 後々の負担 |
|---|---|---|
| 15万円以下 | 遺伝性疾患、社会化不足 | 医療費100万円超の可能性 |
| 20万〜30万円 | 健康状態に不安 | 訓練費50万円以上 |
| 30万〜50万円 | 標準的なリスク | 適切な管理で最小化 |
| 50万円以上 | リスク最小 | 初期投資で長期安心 |
「格安」「激安」の子犬に飛びついてはいけない理由
30万円が相場のシェパードを15万円で販売するブリーダーやペットショップには、必ず理由があります。
その理由のほとんどは、あなたにとって不利益なものです。
健康状態が不明
格安で販売される子犬の最大のリスクは、遺伝性疾患の検査を行っていないことです。
股関節形成不全、変性性脊髄症(DM)、進行性網膜萎縮症(PRA)などの検査を省略し、疾患キャリア同士を交配させるため、子犬が発症するリスクが極めて高くなります。
親犬が狭いケージに閉じ込められ、不衛生な環境で生活するパピーミル(繁殖工場)で生まれた子犬は免疫力が弱く、パルボウイルスなどの致死率の高い感染症を抱えて引き渡されることがあります。
社会化不足で問題行動のリスク
生後8週以内に母親から引き離された子犬は、社会化に不可欠な時期を逃しているため、精神的に不安定になりやすく、後に深刻な攻撃性や分離不安を引き起こします。
シェパードが人間や他の犬に対して攻撃的になった場合、それは単なるわがままではなく、社会に対する深刻な脅威となります。
一度身についた攻撃性を矯正するには、通常の訓練の数倍の時間と費用(月額10万円以上の特別コース)がかかります。
パピーミル(繁殖工場)出身の可能性
営利目的のみで乱繁殖を行う業者から供給される個体には、深刻な問題が高い確率で内在しています。
万が一、あなたが飼うシェパードが他人に怪我をさせた場合、損害賠償額は数百万円から、後遺障害が残れば数千万円に達します。
格安子犬を選ぶことは、このような巨大な法的・経済的リスクを無保険で背負うことに他なりません。
真に安く飼うためには、最初から適切な価格(30万円以上)を支払い、健康と性格が保証された個体を専門ブリーダーから迎えることが、最も賢明な経済的選択です。
訓練済みシェパードが高い理由…実は最もコスパが良い?
訓練済みの成犬が100万円以上の高値で取引される理由を理解すると、実はこれが最もコストパフォーマンスに優れた選択肢であることが分かります。
訓練費用は50万円以上
ジャーマンシェパードの基礎訓練を完成させるためには、最低でも4ヶ月から6ヶ月の預託期間が必要とされています。
預託訓練の費用は、訓練所によって異なりますが、月4.5万〜8万円が相場です。
6ヶ月間預けた場合、訓練費だけで27万〜48万円です。
これに子犬代(30万〜50万円)と、半年間の食費・医療費(約15万円)を加えると、既に72万〜113万円に達します。
警察犬訓練所からの譲渡のメリット
警察犬訓練所で訓練を受けた個体は、すでに気質や作業適性が証明されています。
すべての子犬が高度な訓練に耐えられるわけではありません。
訓練済みとして販売される個体は、厳しい選抜を通過した優秀な犬だけです。
さらに、噛みつきや飛びつきなどの大型犬特有の問題行動がすでに解消されており、お迎え初日から安全に生活できるという安心感への対価でもあります。
「高い=損」ではない本当の価値
訓練済みシェパードは確かに高額です。
しかし時間的コストとリスクを回避できる点を考慮すれば、決して割高ではありません。
仕事や育児で忙しく、毎日数時間を訓練に割けない人にとっては、むしろ唯一の現実的な選択肢といえます。
無料や格安の里親募集…条件が厳しい本当の意味
里親募集サイトを見ると、無料や数万円でシェパードを譲りますという投稿を見かけます。
一見すると夢のような話ですが、そこには厳格な条件が設定されています。
飼育環境のチェックが厳格な理由
保護団体が譲渡前に行う審査は、想像以上に厳しいものです。
家族全員の同意、完全室内飼育、適切な運動スペースの確保、そして経済的証明が求められます。
これは嫌がらせではありません。
過去に飼育放棄や虐待で保護された犬たちを、二度と同じ目に遭わせないための、最低限の防衛線なのです。
保護団体が見ている「金銭的余裕」の基準
譲渡審査で最も重視されるのが、経済的安定性です。
年収や貯蓄額を直接聞かれることはありませんが、住居形態、家族構成、職業などから、シェパードの生涯飼育にかかる500万円以上の費用を負担できるかどうかが判断されます。
無料だから気軽に引き取れると考えているなら、審査で確実に落ちます。
保護団体は、生体代金を惜しむような経済状況の人に、年間50万円以上かかる大型犬を任せることはありません。
シェパードの値段より大切な覚悟…お金だけじゃない
シェパードの飼育は、金銭的な準備だけでなく、飼い主のライフスタイルそのものを大型犬仕様に再構築することを要求します。
| 項目 | 必要な条件 | 妥協できない理由 |
|---|---|---|
| 運動時間 | 1日2時間以上 | 運動不足で破壊行動 |
| 住居スペース | 40㎡以上推奨 | ストレス軽減のため |
| 家族の同意 | 全員が積極的に賛成 | 介護は一人では無理 |
| 経済的余裕 | 年間50万円以上 | 突発的医療費に備える |
| 時間的余裕 | 1日3時間以上 | 散歩・訓練・ケアに必須 |
毎日2時間以上の運動時間…あなたにできるか?
シェパードは使役犬としての本能を強く持っており、単なる散歩ではエネルギーを消化しきれません。
散歩だけでは足りない運動量
必要な運動時間は、1日2回、各1時間以上の散歩が最低限の基準です。
しかも、ゆっくり歩くだけでは不十分です。
早歩きやジョギング、ときには全力疾走できる環境が必要です。
ドッグランでの自由走行、フリスビー、アジリティ、知育玩具を用いたトレーニングなど、脳を使う刺激を組み合わせなければ、ストレスから家財の破壊や無駄吠えに繋がります。
運動不足のシェパードは破壊神になる
運動不足のシェパードが何をするか想像できますか。
ソファを噛みちぎり、壁紙を剥がし、ドアを引っ掻き、遠吠えで近隣住民から苦情が来ます。
これは犬が悪いのではなく、飼い主が適切な運動を提供していないことが原因です。
シェパードの知性と体力を満たせないなら、飼う資格はありません。
雨の日も雪の日も続ける体力
散歩は365日、雨でも雪でも台風でも必要です。
あなたが風邪をひいていても、仕事で疲れていても、二日酔いでも、シェパードは待ってくれません。
準備、散歩、ケアを含め、1日あたり最低3時間は愛犬のために割く必要があります。
これを15年間続ける覚悟がありますか。
抜け毛と体臭…家族全員が我慢できるか
ダブルコートのシェパードは、1年を通じて毛が抜け続けますが、換毛期の実態は想像を絶します。
ダブルコートの換毛期は地獄
春と秋の換毛期には、ブラッシングしてもブラッシングしても、次から次へと毛が抜けます。
掃除機が毎日毛で一杯になるほどの抜け毛が発生するため、高性能な掃除機や空気清浄機の導入が必須です。
ブラッシング頻度は理想的には毎日、最低でも1日おきです。
これを怠ると毛玉ができ、皮膚病の原因となります。黒い服はもう着られません。
ソファもカーペットも常に毛で覆われます。
大型犬特有の体臭問題
シェパードは体臭が強い犬種ではありませんが、体が大きいため、臭いの総量は小型犬と比較になりません。
特に雨の日の散歩後や、夏場の蒸れた日には独特の獣臭が部屋中に充満します。
夏季は暑さに非常に弱いため、6月〜9月は24時間エアコンを稼働させる必要があり、電気代として月額1万〜2万円の追加コストが発生します。
賃貸では飼えない現実
日本の住宅事情において、シェパードを適正に飼育できる物件は極めて稀です。
一般的なペット可賃貸の多くは小型犬1頭までの制限があり、体重30kg超のシェパードが許可される物件は全体の1%にも満たないとされます。
必要面積は、犬のストレス軽減と動線確保のため、最低でも1LDK以上、かつ床面積40㎡以上のスペースが推奨されます。
退去時は壁や床の傷、大型犬特有の臭いの付着により、原状回復費用が敷金を大幅に超えるリスクを常に考慮しなければなりません。
15年間の責任…その覚悟があるなら
シェパードの平均寿命は12〜15年です。
その間にあなたの人生も大きく変わります。
引っ越し、結婚、出産でも手放さない覚悟
転勤で引っ越しが決まったとき、ペット不可の物件しか見つからなかったらどうしますか。
結婚相手が犬アレルギーだったら。
子供が生まれて、シェパードが赤ちゃんに嫉妬して攻撃的になったら。
これらすべての状況において、シェパードを手放さないという選択ができますか。
都合が悪くなったから保健所に連れて行く、里親を探す、そんな無責任なことは許されません。
お金より時間と愛情が必要
この記事では費用の話を中心にしてきましたが、本当に必要なのは時間と愛情です。
どれだけお金があっても、散歩の時間を確保できなければシェパードは幸せになれません。
訓練、運動、グルーミング、健康管理、そして何より日々のコミュニケーション。
これらすべてに十分な時間を割ける生活スタイルでなければ、シェパードを迎えるべきではありません。
それでも飼いたいなら、今すぐ貯金を始めよう
ここまで読んで、それでもシェパードを飼いたいと思えたなら、あなたには資格があります。
今すぐ貯金を始めてください。
購入費用50万円、初期費用10万円、そして緊急用の医療費として最低100万円。
合計160万円を目標に貯めましょう。これだけの準備ができて初めて、ブリーダーに連絡する資格が生まれます。
適切な価格で健康な子犬を迎え、十分な訓練を施し、惜しみなく医療費をかけられる経済力。
そして何より、15年間どんな状況でも愛犬と共に歩む覚悟。それがシェパードという最高のパートナーを迎えるための条件です。





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